新たな物理法則が「我々はシミュレーションの中に生きている」という仮説を裏付けていると研究者 (3/5ページ)
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・生物学・原子物理学・宇宙論の常識をくつがえす理論
『AIP Advances』(2023年10月6日付)に掲載された新しい論文で、ヴォプソン博士は、情報力学の第二法則を生物学・原子物理学・宇宙論といった分野に当てはめ、それがシミュレーション仮説にとってどのような意味合いがあるのか検証している。
それぞれの分野における主な発見は次の通りだ。
生物学さらに今回の論文は、宇宙に対称性(同じような形やパターンが繰り返される性質のこと)が存在する理由を説明することもできると、ヴォプソン博士は主張する。
遺伝子の突然変異は情報エントロピーが作り出すパターンにしたがっている。この事実は、これまでの遺伝子突然変異の理解をくつがえすものだ。この発見は、遺伝子学・進化生物学・遺伝子治療・薬理学・ウイルス学・感染症流行のモニタリングといった分野に大きな影響を与える可能性がある。
原子物理学
情報力学の第二法則は、複数の電子をもつ原子における電子の振る舞いを説明でき、たとえばフントの法則(電子の配置について述べた物理学のルール)などへの示唆に富んでいる。電子は情報エントロピーが最小になるように並ぶという発見は、原子物理学や化学物質の安定性を理解するヒントになる。
宇宙論
断熱膨張する宇宙を熱力学的に考察することで、情報力学の第二法則が宇宙論的に欠かせないものであることが示された。これは第二法則の正しさを裏付けている。