ある種の鳥は自分の子ではないヒナの子育てを積極的に行う。その理由とは? (1/4ページ)
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なぜ動物は助け合うのか? 自然界における協力行動の意味について、長らく多くの研究者を悩ませてきた。
「ホオグロオーストラリアムシクイ(Malurus coronatus)」という鳥は、自分の子でないヒナの子育てを熱心に手伝うことで知られている。
モナシュ大学の鳥類学者は、その理由を解明するため、根気強くフィールドワークを行った。
するとあることが見えてきた。彼らが子育て手伝うのは血のつながった親戚の子供か、「将来の恋人候補」になる可能性がある親鳥の子供である可能性が高いという。
この研究は『Royal Society Open Science』(2023年11月15日付)に掲載された。
・鳥が積極的に我が子以外のヒナの面倒を見る理由
モナシュ大学のニキ・トゥニセン博士は、「今回の結果は、確かに斬新かもしれませんが、まったくの驚きというわけでもありません」と語っている。
同博士は過去の研究で、自分では子供を作らず、もっぱら群れの仲間の子育てを手伝う鳥の個体「ヘルパー」は、特定の仲間と群れることでメリットを得ていることを明らかにしていた。