【賛否両論】大河ドラマ『どうする家康』を振り返り見えてきた3つの「どうする」まとめ (2/5ページ)
理解のハードルを下げることで、親しみやすくなる点では効果的と言えるでしょう。
しかしこれはさじ加減が必要で、やり過ぎてしまうと陳腐化してしまい、作品本来の魅力を損ねてしまいかねません。
例えば武士は戦いを生業とし、後世武士道と称された独自の精神構造を持っていました。
それが過剰な反戦主義者だったり、我が身かわいさに仲間を平気で裏切る卑怯者だったりしたらどうでしょう。
現代でも「戦争はよくないけど、大切なものを守るためなら、戦いも辞さない」という価値観は少なからず共感を得るはず。
それが戦国乱世という時代背景を無視して「自分や妻子の生命だけが何より大事、国も家臣もどうでもいい」という主人公がいたら、現代人でも軽蔑してしまうのではないでしょうか。
そもそも時代劇というのは、その時代の文化や思想、価値観を疑似体験するためのものです。
ただチョンマゲのカツラをかぶって刀を差せば、誰でも武士に大変身!というものではありません(そういうのは観光地のアトラクションで十分です)。
視聴率ほしさに肝心の魅力さえ投げ売りするようでは、既存のファンたちさえ離れてしまうでしょう。
そもそも、いつの時代も歴史というジャンルはファン人口こそ少なくても、必ずコアな一定数がいるものです。
今後時代劇を手がける方々は、情熱をもった視聴者やファンを信じて、作品づくりに臨んでほしく思います。
作品が純粋に面白ければ、ちょっと難しいくらいの方が「もっと知りたい」という知的好奇心が刺激されるのではないでしょうか。