大西洋の海洋循環が崩壊に向かっていると新たな研究が指摘 (3/4ページ)

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 そして今回のシミュレーションでは、大西洋の南から北へと流れる淡水の量を調べることで、今後20年内にAMOCが止まってしまうかどうか予測することができた。

 研究チームは、こうしたシミュレーション結果を踏まえて現実のデータを調査。すると多くの研究が警告しているように、AMOCがすでに崩壊に向かっていることが確認されたのだ。

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photo by Unsplash・AMOCの崩壊は現実に起きている
 研究チームはこうした結果について、「GCM(全球気候モデル)にAMOCの転換を告げるサインがあるかどうかという、気候研究における長年の問題に明確な答えを与えるもの」と、論文で述べている。

 そしてそれは「気候と人類にとって悪い知らせ」だ。

 これまでなら、AMOC崩壊のサインがあっても、あくまで理論上のもので、気候全体を考えれば意味がないと安心することもできた。

 だが、研究チームによれば、AMOCの崩壊は現実問題だという。

 それが具体的にいつ起きるのか、研究チームははっきりとは述べていない。だが、もしAMOCが崩壊すれば、世界中の熱の分布を劇的に変化させるだろうとのことだ。
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