邪気を祓う魔除け!?古くから神聖な食べ物とされた「小豆」はいかにしてスイーツとなったか?【前編】 (3/4ページ)
平安時代は、こうしたお菓子は宮中の宴会料理や、神事で神様に捧げる神饌(しんせん)として用いられていました。高級品であり、神聖なアイテムでもあったということです。
当時のお菓子の特徴は、米や麦の粉を練って揚げたものがメインだったことです。例えば索餅(さくべい)や餛飩(こんとん)などで、中には、今では麺類の範疇に入るものもありました。
「あんこのスイーツ」は鎌倉時代からさて小豆とあんこですが、伝来したばかりの頃はスイーツの材料として捉えられていたかどうか、少し怪しいようです。
そもそも甘味料がありません。砂糖は江戸時代中期頃までは高級な輸入品だったので、少なくとも初期の頃は、小豆は豆料理として食べるのが普通だったと思われます。
昔の小豆の食べ方としては、塩で味付けをする、煮汁を飲むなどが主でした。あるいは甘葛(あまづら)いう植物の煮汁や干柿などを使って甘い味をつけていたようです。
甘い小豆あんが歴史上いつ登場したのかははっきりしません。少なくとも鎌倉時代は、甘くない塩あんが主でした。
とはいえ、「小豆あん+餅」という、今では定番の組み合わせは鎌倉時代末期には登場しています。当時の記録でも「焼き餅は小豆を中に込め、しるこ餅は小豆を上につける」と書かれています。
かつて、スイーツの餅は焼いていたんですね。餅であんこを包むと言えば大福ですが、焼いた大福というのはちょっと想像がつかないかも知れません。