インカ以前に作られた約5000年前の古代ストーンサークルの謎(ペルー) (3/6ページ)

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 研究チームは、ストーンサークルよりも古い時代の矢尻を発見したが、付近にはずっと人が住んだと思われる住居らしきものはなにも見つかっていない。

 「確かに彼らはここにずっと定住していたわけではないようです」

 ほかのストーンサークルと似ているところもあるが、カラクプーマの構造は若干異なっている。

 ほかの広場はだいたい地中に陥没していて、石造りの壁が積み上げられているが、カラクプーマの場合は地表に出ていて、並んでいる巨石は直立している。

 岩の高さは150cmほどだが、同時期に建てられたストーンヘンジのような構造に似ている。

 若干の違いはあるが、カラクプーマとカラルのサークルとの間には依然としてつながりがあるようだ。

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ペルー、カラルの円形広場 photo by iStock

 「このサークルがここの広範な伝統と何らかの形でつながっていて、それは枝分かれしていったものでもあったと考えています」

 このサークルが陥没していないという事実は、ほかの陥没広場との様式的な違いという問題ではなく、利便性の問題だったのかもしれない。

 この場所は、岩盤が地表に非常に近いため、深く掘り下げることが難しかったということだろう。

 トゥーヘイ氏ら研究チームは今後、サークルを造った人たちについてもっと知るために、さらに証拠を探し続ける予定だ。・そのほかの古代アンデスのストーンサークル
 アンデス文明のこうした古代ストーンサークルは、カラクプーマだけではない。いくつか発掘されていて、もっとも古いものは今から5000年以上前の紀元前3100年にさかのぼる。

 こうした建造物のほとんどは地中に陥没していて、たくさんの巨石を組み合わせて漆喰のようなものでつなぎ合わせて造られている。

 これらのストーンサークルの中には、リマ北部にあるカラルのように有名なものもある。
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