図太さ横綱級!藤原実資があきれた平安時代の相撲人・越智富永とは何者か?【光る君へ 外伝】 (1/3ページ)
「お前は、俺が倒す!」
少年漫画などでよくあるシーン。
身の程知らずな主人公が、強豪に勝負を挑んだ場合、ものの見事に奇跡的な勝利をつかむ展開が待っているものです。
……が、現実はなかなか甘くありません。
リアルでそれをやっても、十中八九は返り討ちにあって終わりでしょう。
しかしワンチャン大金星を狙って、身の程知らずな勝負を挑む手合いは後を絶たないものです。
今回は平安時代の相撲人(すまいびと)・越智富永(おちの とみなが)を紹介。彼のやらかしぶりは、なかなか凄いものでした。
デビュー戦で関脇に挑戦!
時は寛仁3年(1019年)7月24日。藤原実資(さねすけ)のもとへ、越智富永はやって来ました。
実資「何。秦常正(はたの つねまさ)と勝負したい、だと?」
伊予国(現:愛媛県)から遠路はるばるやって来て、いきなり何を言い出すかと思えば……実資は呆れてしまいます。
というのもこの富永、宮中で行われる相撲節会(すまいのせちえ)に出場し、秦常正と取り組みたいとのこと。
ちなみに秦常正は最手に次ぐ腋を務めます。現代の大相撲で言えば、関脇あたりでしょうか。
つまり地方から前相撲(デビュー戦。序ノ口の前)にやって来た若者が、いきなり関脇に勝負を挑んだようなものです。
実資「バカを申せ。まずは相応の者と取組して、実力を示すべきだ」
富永「よし、勝って実力をお目にかけましょう」
というわけで7月25日、富永は予行演習にあたる内取(うちとり)に出場しました。