知られざる偉人。世界初の防弾チョッキはポーランドの司祭が発明した (7/8ページ)

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「カシミール・ゼグリンが、実用的な防弾チョッキの最初の発明者であることは間違いない」スワウォミール・ウォティス氏は書いている。
彼の概念は結局は廃止され、この分野の技術開発にさらなる大きな影響を与えることはなかった。

彼のアイデアが影響力をもつほどではなかったのは、その後の100年間、さまざまなタイプの装甲具を発明した発明家のうち、ゼグリンの特許を参考にした者はごくわずかで、大半が独自に解決していたことでもよくわかる
・防弾チョッキで名を馳せなかったが他の分野で名を遺す
 しかしながら、ゼグリンのアイデアはまったく異なる技術に影響を与えた。

 それはタイヤだ。ゼグリンは織物の知識を生かし、強いシルク構造を車のタイヤの強化に応用した。そこで獲得した2つの特許が新会社「The Zeglen Tire & Fabric Co」立ち上げの基礎となった。

 支援者を見つけることはできなかったが、ゼグリンは防弾生地の開発をやめなかった。

 最後の特許として、1898年に改良型1層防弾生地と同様の方法で、金属装甲板を考案した。

 さらに、溶かした柔らかな金属で満たした硬いワイヤを巻き合わせた立体的なメッシュを使うことも提案した。

 この革新的な発明は注目を集め、とくに宇宙船用保護コーティングという分野で、その後の特許でも言及され、従来の装甲具にとどまらない応用の可能性を浮き彫りにした。
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