いつ、何のために作られたのか?最も古いものは?世界に点在する古代の巨石建造物 (1/6ページ)
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天を突く勢いでそびえたち、重力に逆らうように配置された巨石建造物は、太古の昔から人々の憶測の対象、謎の源となってきた。
すぐ頭に浮かぶのは、ストーンヘンジのような有名どころかもしれないが、世界中にはほかにもこうした例がごく普通にあり、ヨーロッパだけでも少なくともおよそ3万5000も存在すると推定されている。
こうした巨石構造物(メガリス)は、なぜ、いつ、どのようにして建てられたのか?最も古いものは?
ここでは世界に点在するメガリスの例を取り上げ、その起源と意味について探求していこう。
・巨石建造物、メガリスとは?
巨石建造物(メガリス)は、古代の人々が、記念碑、墓、その他の建物として造った大きな石を使った建造物のことを意味する。
メガリスという名称は、古代ギリシャ語で大きいを意味する〝メガ〟と石を意味する〝リトス〟からきている。
その起源は古いが、本格的に研究され始めたのは19世紀後半になってからのことで、正式な科学としての扱いではなかった。
巨石として認定されるにはどれくらいの大きさや重量さが必要なのか、標準化された定義があったわけではなく、その類型は今日よりも限定的だった。
リュック・ラポルテ氏らの著作『Megaliths of the World』の中には次のようにある。
巨石建造物という言葉はよく聞くが、場所の違いによって研究者や一般人の解釈の仕方はそれぞれ違う長い間、巨石建造物にはふたつのタイプがあるとされてきた。
まずは、英国の諸島やフランスのカルナック地方、チベットのドゥリング、イエメンのティハーマで見られるようなメンヒルという立石だ。