塩と水を使用し人間の脳細胞のように動くバイオコンピュータが開発される (1/4ページ)

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塩と水を使用し人間の脳細胞のように動くバイオコンピュータが開発される
塩と水を使用し人間の脳細胞のように動くバイオコンピュータが開発される

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 研究者たちは、人工シナプスを作り、人間の脳のように湿ったコンピューターの開発に成功したそうだ。その人工シナプスは、生体と同じく水と塩を利用することで、脳のように複雑な情報を処理することができるという。

 本物のシナプスと同じように働くこの人工シナプスは、驚異的な人間の脳の機能だけでなく、素材まで模倣したコンピュータ技術の実現へ向けた重要な一歩となる。



・人間の脳にコンピューターをどこまで近づけることができるか?
 人間の脳は並外れた性能を持っている。科学者たちは、コンピュータのエネルギー効率を向上させるため、人間の脳の仕組みをヒントにしてきた。

 ヒトの脳組織を培養し、脳細胞そのものを組み込んだコンピューターも開発されている。

 こうした取り組みによって誕生したのが、従来の2進数による処理から、人間の脳と同じようなアナログ方式による情報処理を行う、まるで脳のように働くコンピューターだ。

 だが生体コンピュータである脳が、水と溶けた塩の粒子(つまりイオンのこと)を媒体にして動作するのに対し、脳をモデルにしたコンピュータのほとんどは固体材料を利用する。

 そうした媒体まで脳と同じものを利用すれば、脳の働きをより忠実に再現することができるのではないか?

 これを追求するのが、生物学と電子工学を組み合わせた「イオントロニック・ニューロモーフィック・コンピューティング( iontronic neuromorphic computing)」という研究分野だ。
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