ヒーローなんかじゃない!?実は江戸や東北の庶民からはブーイングの嵐だった「明治新政府」の存在 (3/4ページ)
江戸城が明け渡された後もこうしたテロは終わらず、庶民の間では不安が広がる一方でした。
江戸庶民の証言を集めた『戊辰物語』にも、新政府軍について「つまらない言いがかりでよく町人を斬った」「吉原ではひどく嫌われた」「薩摩藩邸は追い払われたのに強盗が未だ出没する」など、新政府軍の横暴を伝える証言が多く掲載されています。
この『戊辰物語』は昭和3年(1928)から始まった東京日日新聞の連載記事をまとめた本なので、証言が脚色されている可能性は否めません。
しかし、これらの記事からはインタビューを受けた人々の生々しい声が伝わってきますし、こうした非難記事がウケたのも事実です。人々は「さもありなん」と思いながら、こうした記事に目を通したのでしょう。
さらに、江戸の庶民よりもさらに強く、新政府に対して不満を抱いていた地域があります。戊辰戦争の舞台となって荒廃した東北地方です。
特に会津では、新政府の兵によって村々が略奪・放火され、婦女暴行も相次ぎました。現在でも、当地では薩長、特に鹿児島への反発心は根強く残っています。