ヒトの精液サンプル全てからマイクロプラスチックが検出される
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世界中ありとあらゆるところに拡散しているマイクロプラスチックだが、最近の研究で男性の精液を調べたところ、全てのサンプルから微細な粒子が検出されたそうだ。
数十年前から男性の精子が減少するという懸念される傾向が続いているが、その多くは原因不明とされている。
だがマウスによる実験では、マイクロプラスチックが細胞を傷つけ、精子を減らしたり、奇形にしたりといった生殖に悪影響を及ぼすらしい証拠も見つかっている。
科学者たちは、マイクロプラスチックが人類の生殖に与えるの害を理解するために、さらなる研究が必須であると述べている。
・集められた精液のサンプル全てにマイクロプラスチックを検出
『Science of Environment』(2024年5月25日付)に掲載された問題の研究では、中国の青島大学をはじめとする研究チームによって、健康診断で集められた男性40人の精液サンプルが分析されている。
その結果、サンプルすべてからマイクロプラスチックが検出されたのだ。
マイクロプラスチックとは微細なプラスチックのことで、大きさが5mm以下のものと定義されている。目に見えない小さなマイクロプラスチックがいたるところに存在しているということになる。
検出されたプラスチックは8種類。一番多かったのは食品の包装やトレイなどに使われる「ポリスチレン」で、次いでビニール袋に使われる「ポリエチレン」、3番目が「PVC」だった。
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だが精子や精巣からマイクロプラスチックが発見されたのは、これが初めてではない。
たとえば、イタリアで若く健康な男性10人の精液を調べたところ、そのうち6人からの精液からマイクロプラスチックが検出されたという研究があるし、また別の中国で行われた研究ではvia=ihub" target="_blank" title="" rel="noopener"25サンプル中の半数から検出された。
さらに汚染されているのは男性の精子だけではない。この微細な粒子は人間の便や血液、心臓などから検出されており、マウスの実験ではいとも容易く脳にまで達することも明らかにされている。
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photo by iStock・生殖器官に入り込んだマイクロプラスチックの影響は?
何百万トンと投棄されるプラスチック廃棄物は、やがて小さな破片や粒子にまで分解される。
これがマイクロプラスチックで、富士山の山頂から深海まで、今や地球のありとあらゆるところまで入り込んでいる。
それは環境を汚染するだけでなく、食べ物や水、あるいは呼吸などによって私たちの体にも侵入している。
青島大学 リ・ニン博士は、マイクロプラスチックが人間の健康、とりわけ生殖機能にどのような影響を与えるのか解明することが不可欠であると説明する。
マイクロプラスチックへの暴露が、潜在的にヒトの健康に影響を及ぼすだろうことを示する研究が増えています。それが人間にどのような影響を与えるのか、確かなことはわかっていない。
どれほどの人たちが汚染され、それによって生殖機能がどのような影響を受けるのか理解することが不可欠です(リ・ニン博士)
だがリ・ニン博士によると、マウスの実験で精子数が大幅に減少し、精子の奇形までが増加したことが報告されているという。
近年男性の精子が減り続けているという世界的に懸念される傾向があるが、これまで明らかになったことを鑑みると、その裏にマイクロプラスチックが関係している可能性も否定はできない。
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photo by iStock・これ以上マイクロプラスチック汚染を増やさないために
現在180カ国以上が、汚染を防ぐためにプラスチックを規制する国連条約について交渉しているという。
イタリアの研究を率いたローマ大学のルイジ・モンターノ氏は、「プラスチック廃棄物の急激な増加を食い止めるためには、手を打たねばなりません」「地球と人体にこれ以上の永久的なダメージが及ばないよう対策が必要です」と語る。
References:Microplastics found in every human semen sample tested in study | Plastics | The Guardian / Scientists Found Microplastics in Every Human Semen Sample They Examined / written by hiroching / edited by / parumo
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