古代ローマ人の墓から2000年前の液体のワインが発見される (3/4ページ)

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 だが、赤っぽい色であるにも関わらず、赤ワインの色素が分解してできるシリンガ酸は検出されなかった。

 こうしたことは、ガラス容器に入れられた液体が「白ワイン」であることをはっきりと示している。色が赤っぽいのは、埋葬されてからの2000年で化学反応が進んだためであるようだ。
このワインは、アンダルシアのワインによく似ていることが判明しました。ヘレス名産のシェリー酒のようなモンティージャ・モリーレス、サンルーカルのマンサニージャといった銘柄ですね(ルイス・アレボラ氏)


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分析の結果、赤い液体はアンダルシア地方のワインの成分と一致することが判明 / image credit:Juan Manuel Roman・気になるお味は?
 こうして発見された2000年物の世界最古の液体ワインだが、気になるのはそのお味だ。

 そもそもそんな古いワインをまだ飲むことはできるのだろうか?

ちなみに液体ではないが、ワインを入れた壺なら、さらに古い5000年前のものが古代エジプトの女王の墓から見つかっている。

 ルイス・アレボラ氏は、この発見を祝うために仲間に「グラスの準備を」と冗談を言ったのだそう。実際、微生物検査も行われており、有害ではないことが確認されている。

 ただしアレボラ氏自身は、意外にも試飲にはあまり乗り気ではないようだ。
このワインは2000年もの間、ローマ人の遺骨に触れていたのですから、ちょっと気になりますよね。そのせいでちょっと濁っていますし。
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