超薄型の暗視フィルターが開発され、メガネをつける感覚で暗視が可能に (3/4ページ)

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赤外線(IR)から可視光(VIS)へのアップコンバージョンの視覚技術への応用 a) 赤外線イメージング用の非線形アップコンバーターの概略図。赤外線はレンズL1を通過し、可視光に転換され、レンズL2で通常のカメラに取り込まれる。 b) 理想的には、アップコンバーターはすべての光線を均等に変換される(H(k) = 定数) c) 現実には、通常の入射角の光線は、角度の大きな光線に比べ、効率的に変換される(H(klow) H(khigh))/Credit: Science Advances・不可能を可能に。軽量で見やすい暗視フィルムが未来を変える
 ニオブ酸リチウムは可視光域では完全に透明であると同時に、「角度情報損失」が少ない。それは先ほど述べたプロセスを効率に行えるということだ。

 ここでの角度情報損失とは、光の粒子がさまざまな角度で広がるとき、視覚情報が失われるということだ。

 この損失が少ないほど、多くの赤外線をよりくっきりとした可視映像に変換でき、それだけクリアな暗視映像が得られるようになる。

 これまでの非局所メタサーフェスは、この角度情報損失が大きく、赤外光を可視光へ変換するとは不可能とされてきたのだという。

 だが研究チームは、このハードルを見事に克服し、それが可能であることを実証した。

 研究チームのロシオ・カマチョ・モラレス氏はこう説明する。
非局所メタサーフェスを利用して、1550nmの赤外光から550nmの可視光への高分解能アップコンバージョンができることを初めて実証したものです。

1550nmは電気通信で一般的であり、550nmは人間の目にはっきりと見えるため、これらの波長は非常に重要です
 いずれこの技術は暗視メガネだけでなく、生物の撮像技術・自動運転車のナビゲーション・監視カメラといった技術の新たな可能性を開くだろうと研究チームは期待している。
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