絶滅したデニソワ人がチベット高原で16万年の間、生き延びていたことが遺骨の発見で明らかに (3/4ページ)

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 現在ある証拠からは、この洞窟に住み、手に入る動物資源をとことん利用したのは、ほかの人類種ではなくデニソワ人だったことがわかるという。

 断片化した動物の骨の表面を詳しく調べると、それを使って道具に加工した痕跡がわかる。骨から肉や骨髄を取り除くためだったのだろう。

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人間の手で動物の骨から作られた道具類 / image credit:Nature (2024)。DOI: 10.1038/s41586-024-07612-9・新たに見つかったデニソワ人の骨
 新たに見つかったデニソワ人の骨は肋骨の骨だとわかった。肋骨があった地層は4万8000年から3万2000年の頃のもので、ホモ・サピエンスがユーラシア大陸に分散していった頃と同じだ。

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白石崖カルスト洞窟から新たに発見されたデニソワ人の肋骨片 / image credit:Dongju Zhang’s group (Lanzhou University)

 つまり、デニソワ人は2度の寒冷期だけでなく、中期更新世と後期更新世の間のわりと温暖な間氷期にも生きていたことを示している。

 骨の化石と分子の証拠から、この洞窟は標高が高いにいもかかわらずデニソワ人にとっては比較的安定した環境だったのかもしれない。

 しかし、大きな謎が残る。ではチベット高原に長いこと住んでいたデニソワ人はいつ、どうして絶滅したのだろうか?

 この研究は『Nature』誌(2024年7月3日付)に掲載された。
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