天の川銀河を秒速450kmで暴走する超高速星を発見 (3/5ページ)
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CWISE J1249+3621 / image credit: Stellar Catalog
じつのところCWISE J1249+3621は、これまでに発見された超高速星でもっとも質量が小さい。
20年前に初めて発見された超高速星の面々は、50倍の太陽質量を持つ「O型星」や16倍の「B型星」ばかりだった。
バッガーサー氏によれば、そもそも超高速星自体が珍しく、また遠くにあるためにこのような偏りがあると考えられるという。
CWISE J1249+3621の小ささからもわかるように、超高速星には比較的大きな質量のものも小さな質量のものもどちらもあるようだ。
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褐色矮星のイメージ図 / image credit:NASA・なぜこんなに速いのか?
ではCWISE J1249+3621は、なぜ秒速450kmものスピードで疾走しているのだろうか? 確かなことはわからないが、バッガーサー氏はいくつかの仮説を挙げている。
仮説1:
天の川銀河の中心にある超大質量ブラックホール「いて座A*」によって蹴り出された。
じつのところCWISE J1249+3621は今、銀河の中心へと向かっているのだが、弾き出されてからUターンしてまた戻ってきている途中だと考えられるという。
仮説2:
”宇宙の吸血鬼”から逃げてきた。たとえばCWISE J1249+3621はもともと白色矮星との連星だったのかもしれない。