大河ドラマ『べらぼう』親なし・金なし・風流なし…けれど野心家!江戸のメディア王・蔦屋重三郎を完全予習【前編】 (2/6ページ)
その当時の吉原は、200軒以上もの妓楼(遊女を置いて客を遊ばせる家)・茶屋・土産物屋・料理屋・湯屋などが立ち並び、遊廓で遊ぶ以外にも楽しめる、江戸の巨大な観光名所となっていました。
遊女をはじめさまざまな商売を営む人々とともに生活し、観光客や遊廓客など多くの人を観察できる吉原という特殊な環境の中で育った蔦重。
さまざまな情報が集まる吉原で、蔦重はトレンドをいち早く掴む感性を磨き、幅広いネットワークを築いていったようです。
レンタル商売流行りの江戸で貸本屋を開業安永元年(1772)23歳頃の重三郎は貸本屋を兼ねた書店を開業します。
江戸時代は、火事が多く物を所有するのはリスクが高いために、鍋・釜・布巾・ふんどしまでいろいろなもののレンタル業が盛んでした。書籍も庶民にとっては高価なものだったので、貸本屋は大いに繁盛していたそうです。
野心家で才気あふれる蔦重にとって、貸本屋はいわばファーストステップ。
貸本屋としてさまざまな利用客と接し、吉原のトレンド情報を集めた蔦重が目を付けたのは遊廓のガイドブック作りでした。