大河『べらぼう』で男色家・平賀源内が愛した実在の女形・瀬川菊之丞はお江戸のインフルエンサー【前編】 (3/6ページ)
源内が花の井の舞を眺めながら、ありし日の菊之丞を思い出して目に涙を浮かべる場面は、SNSでも大評判になりました。
瀬川菊之丞を演じたのは日本舞踊家の三代目・花柳寿楽さんで、歴代の大河ドラマでも「所作担当」をしている方で、「どうりで美しいわけだ」と納得の声が挙がっています。
※引け四つ:遊女が張見世(店頭の格子窓の内側)を引く時刻。
幼い頃から女形役者を目指していた美少年
二代目瀬川菊之丞は、実在の人物です。寛保元年(1741)に生まれ、安永2年(1772)に31歳という若さで亡くなっています。
菊之丞は、江戸郊外の武州・王子の富農である清水半六の子に生まれ、幼名を徳次といいました。
5歳には、すでに享保年間に大活躍した人気の女形初代・瀬川菊之丞(通称:濱村屋路考)に養子入りして、「瀬川権次郎」を名乗っています。
その後、10歳ごろには二代目・瀬川吉次となり、江戸三座のひとつ中村座にて養父一周忌追善として『石橋(しゃっきょう/獅子を題材とするもの)』の所作を演じたのが初舞台だったそうです。