大河『べらぼう』で男色家・平賀源内が愛した実在の女形・瀬川菊之丞はお江戸のインフルエンサー【前編】 (4/6ページ)
浮世絵師・石川豊信作『二代目瀬川吉次の石橋』という浮世絵では、色白で目鼻立ちの整ったふくよかな吉次が、蝶や牡丹の花を背景に獅子頭を持ち艶やかに舞う姿が描かれています。
さらに15歳ごろには、市村座の顔見世(※)で、初代・瀬川菊之丞が演じた『百千鳥娘道成寺』(ももちどりむすめどうじょうじ)を披露。
二代目・瀬川菊之丞を襲名しました。
※顔見世
歌舞伎で、1年に1回、役者の交代のあと、新規の顔ぶれで行う最初の興行のこと
二代目瀬川菊之丞は、幼い頃から際立った美貌の持ち主で、江戸っ子の心を鷲掴みにしていました。
持ち前の美貌のみならず踊りや所作も美しく、役者としての才能にも恵まれていたという菊之丞。
江戸時代よりも古い武家社会を描いた「時代物」と、江戸っ子たちには現代劇となる町人社会や世相風俗を扱った「世話もの」の両方を兼ねて演じていました。
現代でも歌舞伎や日本舞踊で人気がある演目『鷺娘』は、この二代目菊之丞が初めて演じたそうです。