「なんで日本語ってはっきりしないの?」その理由を日本文化から考えると、日本語がもっと好きになる! (3/4ページ)
日本語には、相手をたてる「尊敬語」、自分をへりくだる「謙譲語」、ていねいに話す「丁寧語」といった使い分けがあります。話す相手が目上の人か、同じ立場の人か、それによって言葉そのものが変わるのです。
なぜそんなにややこしくなっているかというと、日本では「人との関係」をとても大事にしてきたからです。相手との立場のちがいや気持ちに合わせて、ことばの形を変える――それは、相手への思いやりなのです。
また、日本語には語順が自由に変えられるという特徴もあります。
たとえば、「わたしがごはんを作る」「ごはんをわたしが作る」など、順番を変えてもだいたい意味が通じます。でもそのぶん、「どこが大事なのか」がわかりにくくなることもあるでしょう。
さらに、日本語には同じ音でも意味がちがう言葉がたくさんあります。
「かみ」という音だけでも、「神(かみ)」「紙(かみ)」「髪(かみ)」と、まったくちがう意味を持っています。このため、日本語では「音」だけでなく、「文の流れ」や「場面のようす」などもいっしょに考えて、全体から意味を読みとる力が必要になります。
ここまで聞くと、日本語って「なんてまわりくどいんだろう」と思うかもしれません。でもそれは、相手の気持ちをくみとり、ぶつかりあわずに調和を大切にする文化があるからこそ、生まれた話し方なのです。
だからこそ、日本語には、はっきり言わないことや、あいまいにしておくことが、やさしさや思いやりの形として大切にされてきたのです。
