『べらぼう』差別に挑む蔦重の覚悟!「本」で結ばれたソウルメイト・ていとの出会いを考察【前編】 (2/6ページ)
江戸時代、吉原者は「四民の外」(士・農・工・商の四民にも含まれない存在という意味)と差別されていました。ずぶ濡れになり「いつものことだ」と肩をすくめる妓楼主たちを見て、自分も雨に打たれその悔しさを体に叩き込んでいるかのように見えた蔦重。おそらくこの時に「日本橋進出」への決意はより固くなったのでしょう。
「日本橋で店を出させてくだせえ」。と妓楼主たちに頼むも「誰のおかげでここまでなれたと思ってんだ!」と怒り狂った養父・駿河屋市右衛門に“階段落ち”をされても、今回はへこたれません。
立ち上がり、着物の裾を尻っぱしょりにし、一歩ずつ階段を上りながら「吉原者が日本橋に店を出し、江戸中が吉原を見直すようにしたい」と力強く亡八の旦那衆に訴えます。
そして、冒頭の「この町に育ててもらった拾い子の一等でけぇ恩返しになりゃしませんか」のセリフを言い放ちます。このシーンは、見せ場だったと思います。蔦重の決意を心より応援したくなった人も多いでしょう。