大河「べらぼう」蔦重と誰袖それぞれの“夢” 〜灰降る日本橋で生まれた奇跡の名シーンを考察【前編】 (5/7ページ)

Japaaan

蔦屋を示す「富士山形に蔦の葉」public domain

今回灰の始末を「迅速に楽しく始末することができた」と言う鶴屋。

「蔦屋さんの持つ、全てを遊びに変えようという吉原の気風のおかげにございます」というセリフが、あれだけ「吉原者」と蔑んでいた鶴屋の口から出るという心震えるシーンでした。

「江戸一の利者、いや江戸一のお祭り男はきっとこの町を一層、盛り上げてくれよう。そのようなところに町の総意は落ち着き、日本橋通油町は蔦屋さんを快くお迎え申し上げる所存にございます」と、頭を下げる鶴屋喜右衛門。

「お祭り男」のくだりでは、喜右衛門の目元には、楽しそうな微笑みが浮かんでいましたが、「日本橋通油町は蔦屋さんを」と決意表明をする直前、その微笑みはす〜っと消え変わりに真摯で誠実な目つきに変化しました。

好意の微笑みから“襟を正したような”真剣な眼差しに変化させることで、過去へのお詫びと覚悟を伝える。風間俊介さんという役者さんの演技力のすごさを感じるシーンでした。

決意表明後、丁寧に頭を下げる喜右衛門。

いままでの敵対ぶりを振り返ると、猛烈な吹雪で前も見えない雪山にぱっと暖かな陽がさしていき、積雪が溶け出しせせらぎとなり、大地を潤し植物の小さな命が芽吹いていく……そんな情景が目の前に浮かんできました。

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