大河「べらぼう」吉原遊郭における”芸者”の役割とは?遊女との違いはどこにあるのか?【前編】 (5/8ページ)
また、髷に挿す櫛(くし)や簪(かんざし)も1、2本にとどめ、すっきりとした装いを心がけていたのです。
そのような“江戸の粋”を体現した深川芸者は、歌舞伎の作品にしばしば登場します。その代表作が、深川一の芸者・美代吉が主役の『名月八幡祭(めいげつはちまんまつり)』や、同じく辰巳芸者の仇吉と米八が男をめぐって、恋のさや当てを繰り広げる『梅ごよみ』なのです。
ちなみに深川芸者の名が美代吉など、女名前でないのは、彼女たちの気風がその他の芸者と違って“勇み肌”であったためとされています。つまり「気っ風(きっぷ)がいい」という思い切りが良く、さっぱりとした“江戸っ子の気質”を表す言葉そのもののような存在を理想としたのです。