『べらぼう』なんと九郎助稲荷(綾瀬はるか)のキツネ像が実現!ファンの声で地元有志が奉納へ
令和7年(2025年)7月24日、九郎助稲荷(くろすけいなり)をお祀りする吉原神社(東京都台東区千束3)に、お稲荷様の眷属(神の使い)であるキツネ像が2体奉納されました。
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」でナレーション&ナビゲーターとして登場する九郎助稲荷は、主人公・蔦屋重三郎(横浜流星)との掛け合い(※蔦屋重三郎には聞こえていない)などで視聴者たちの評判を呼んでいます。
同作の放送によって観光客が急増し、「キツネ像はないのか」など問い合わせが相次いだそうです。
そんな皆さんの声に応えようと、地元有志が2体のキツネ像を奉納したのでした。
吉原神社とキツネ像の歴史
歌川国直・静斎英一「春色梅美婦禰」より、九郎助稲荷の賑わい。
江戸時代の吉原遊郭には、九郎助稲荷を含め五社の神社が鎮座していたと言います。
……正一位黒助稲荷大明神と崇め奉る、今は吉原にて縁結びの神といふ。毎年八月朔日より祭式行れて、ねり物俄等を出して見物山をなす。月々午の日には参詣多し……
※『柳花通誌』より、九郎助稲荷の記述。
それが明治14年(1881年)に吉原神社として合祀。大正12年(1923年)の関東大震災で焼失してしまい、現在地に遷座されました。
江戸後期の吉原絵図にはキツネ像が描かれていたものの、吉原神社の合祀時点ではなくなっていたと言います。
除幕式でキツネ像に赤い前掛けがつけられると、地元関係者らは頭を垂れて街の繁栄を願いました。
同社の松木伸也宮司は「400年間、吉原の中心的な守り神だった。べらぼうのご縁を頂いて、現代によみがえったことに感謝したい(報道より)」とコメント。
ドラマの影響で奉納されたキツネ像。これにより、お稲荷様への信仰がより盛んになってほしいですね。
吉原神社の御祭神
そんな吉原神社に合祀されている五柱の御祭神がこちらです。
明石稲荷(あかしいなり:火災除け・町内安全) 榎本稲荷(えのもといなり:家内安全・商売繁盛・五穀豊穣) 開運稲荷(かいうんいなり:開運・幸運・招福) 九郎助稲荷(くろすけいなり:縁結び・五穀豊穣・諸願成就) 吉徳稲荷(よしとくいなり:家内安全・商売繁盛・五穀豊穣)ほか境外末社(境内の外・飛び地でお祀りされている神様のお社)として、お穴さま(土地の神様)や吉原弁財天(よしわらべんざいてん)がお祀りされています。
終わりに
九郎助稲荷(キツネ像)に語りかける蔦重。当然返事はない。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。
今回は九郎助稲荷を祀る吉原神社にキツネ像が奉納された話題を紹介しました。百年もすれば、化けて出てくるかも知れませんね。
化かせ化か せと九郎助の 御神託(意:客を化かせと九郎助稲荷が御神託を下す)
九郎助の 氏子やっぱり 狐なり(意:九郎助稲荷を信仰する遊女たちは、やっぱり狐だ)
九郎助へ 礼参りする 二十七(意:無事に年季が明けた27歳の遊女が御礼参り)
※当時の川柳。
遊女たちの信仰を偲ぶよすがとして、これからも愛され続けることを願っています。
※参考:
「べらぼう」登場のキツネ像 問い合わせ相次ぎ、地元町会が奉納 北村鮭彦『お江戸吉原ものしり帖』新潮文庫、2005年9月 永井義男『図説 吉原入門』学習研究社出版、2008年5月日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan