「べらぼう」誰袖の叫びに重なる視聴者の怒りと涙。ついに意次・誰袖・蔦重の「敵討ち」が始まる【後編】 (6/7ページ)
「こいつなら、できるかも知んねぇ」「もう一度あいつを、笑わせられるかも知んねぇ」
『たなくひあわせ』(国文学研究資料館所蔵) 出典: 国書データベース,https://doi.org/10.20730/200008234
蔦重は新たな黄表紙の出版をすることで、誰袖をもう一度笑顔にすることができると思ったのでしょう。
意知を失った失望感や悲しみを完全に癒すことはできずとも、呪詛で佐野一族を呪い、その呪詛返しで自分自身をも殺すようなことはやめて、生きていく力を取り戻してほしい。少女・かをりの頃から成長を見てきた蔦重の兄心だと思います。
史実では、意知の死、後ろ盾だった将軍徳川家治(眞島秀和)の死、貧しき人々による大暴動などで江戸は無政府状態となり、田沼政治は終止符を打つことになってしまいます。