【べらぼう】で言及された芝全交(亀田佳明)の黄表紙『大悲千禄本』とはどんな物語なのか? (5/6ページ)
緊急事態ということで、千手観音は千兵衛と一緒に貸し出していた手をすべて回収。今度はそれを田村麻呂に貸し出してもう一儲けしました。
しかし回収した手を調べてみると、どれもこれもボロボロです。
女郎に貸した手は小指が切り落とされ、握りこぶしの手は喧嘩したのか傷だらけ。塩屋に貸した手は塩辛く、紺屋に貸した手は青く染まり、下女に貸した手は糠味噌の匂いがとれません。
飴屋に貸した手は粘ついており、飯炊きに貸した手はあちこちしもやけ、米搗屋に貸した手は肉刺だらけです。
他にも剛毛が生えていたり指先が焦げていたり……人差し指と中指から変な匂いがするのは……きっと女性が指人形の二人組(自慰)に使ったのでしょう。
第五章「そしてオチは?」
芝全交『大悲千禄本』より、背中にびっしり手をつけて、いざ出陣。
ともあれ千手観音の手がすべて戻ってきたところで、今度はそれを田村麻呂の背中に装着。これで千手観音の御加護もバッチリです。