【べらぼう】新之助の生涯、服部半蔵(有吉弘行)は何者?歌麿ならではの絵…8月31日放送回の各シーン解説 (7/8ページ)
本作OPでも登場する虫たちは歌麿の筆によるもので、まるで生きているかのような姿が生き生きと描かれています。
『べらぼう』喜多川歌麿(染谷将太)ブレイク前夜に耕書堂から出版された「画本虫ゑらみ」が圧巻の画力!かつて「目に見えないモノを描いてやらないと、誰にも見えないまま消えてしまう」と石燕が言った通り、生きている内に生きている姿を写しとることが、歌麿にとって己の使命と感じたのでしょう。
「……いつかは消えていく命を、紙の上に残す。命を写すことが、俺のできる償いなのかも知れねえって思い出して、近ごろは少し、心が軽くなってきたんだよ」
新之助の墓前で「自分がこの人たちを墓穴掘って叩き込んだ」と自責する蔦重に、歌麿は答えました。
「新さんって、どんな顔して死んだ?いい顔しちゃいなかった?さらいてぇほど惚れた女がいて、その女と一緒になって。苦労もあったろうけど、きっと楽しいことも山ほどあって。最後は世に向かって、てめぇの思いをぶつけて貫いて。だから、とびきりいい顔しちゃいなかったかい?」
「いい顔だったよ。今までで一番いい顔で男前で……お前に、写してもらいたかった。写してもらいたかったよ!」
人の一生をつぶさに振り返れば、誰だって写すに値するだけの尊さがある。そんな視点が、歌麿の画風に織り込まれていったのかも知れませんね。
第34回放送「ありがた山とかたじけ茄子(なすび)」老中首座に就いた定信(井上祐貴)は厳しい統制を始める。処罰の危機にあった南畝(桐谷健太)は、絶筆を宣言。
