『べらぼう』“見たい…” ていの腐女子な本音に心揺らいだ歌麿を考察——プロジェクト写楽、始動【後編】 (6/9ページ)
けれど、鼻をすすっているのに(たぶん嬉し涙が浮かびそうになったのかと)「悪いけど、こういうのはこりごりなんだ」と言う歌麿。そこで、「私は出家します」と言うてい。「決して身を引くのではございません。もう男と女というのでもありませんし。」とはっきり力強い口調で伝えます。
亡くなった人の名前を次々並べて「蔦重と関わった亡き人を弔って生きる。そういう形であの人と生きていきたい。」というていに、ちょっと表情をゆるめつつ「うそだね」という歌麿。今までのよそよそしい敬語口調から、タメ口に戻りました。
※毛割:髪の毛の一本一本まで、しかも生え際まで彫りで表現する技法
すでに「蔦重は二の次」になっている腐女子なセリフに感動
ていは「見抜かれましたか。」といいつつ、「私の本音を申せば……見たい。二人の男の業と情、因果の果てに生み出される絵というのものを見てみたく存じます。」と、真剣に語ります。
「これでも本屋の女房。さがと申しましょうか。」というていの顔をじっと見つめる歌麿。絵師としてこんな風に言われてしまったら、心が動きますよね。
ていの絵師の心を鷲掴みにする語彙力、表現力にはまさに感服。