『豊臣兄弟!』また“弟”に裏切られるのか…織田信長と浅井長政の絆を狂わせた絶望の謀反を考察 (6/10ページ)
もしかしたら、信長自身は、家督をついだあとにも口出ししてくる鬱陶しい父親とやりとりする経験がなかったから、父親への根回しなどは思いつかなかったのでしょうか。
「長政との約束」と万福丸救出の命を下す信長
お市を目の敵にし「女狐」呼ばわりする浅井久政。小谷城の本丸に入り込み長政を裏切らせるように仕向ける朝倉景鏡(池内万作)。
「万福丸を見捨てるのか。あの女狐のせいですっかり腑抜けとなったか」という久政も、「そういうことなら、その元凶を取り除いてしまえば、長政殿も昔のような武将に戻られますかな」という景鏡も、実にいやらしい。
長政「市には指一本触れさせぬ!」
景鏡「万福丸様はお見捨てになっても、お市の方様は助けたいと」
長政「そうは申しておらん!」
景鏡「では、どうなされます?今この場で、お決めくだされ」
そのあと、長政が苦悩する姿など余計な場面は一切描かず。
戦いの前の宴と豊臣兄弟へ万福丸救出の命を下し「長政と約束をした…」と藤吉郎に伝える信長の場面へ。
そこにいきなり「浅井長政、謀反にございます!」の一報。もたらしたのは、信勝を斬り将来お市の再婚相手になる柴田勝家。
一気に展開する速さが、逆に長政の苦悩を物語っていると思いました。