お寺の香炉で煙を浴び身を清める風習はなぜ?宗教を超えて広がる“煙”による祈りと浄化の思想 (4/4ページ)

Japaaan

振り香炉(Nina Aldin Thune、Wikipediaより)

北米や中南米

北米や中南米の先住民族にとって、やはり煙は邪気を払うものとして扱われてきました。
ネイティブ・アメリカンには「スマッジング」という風習があり、ホワイトセージなどのハーブを焚き、その煙を体に浴びせたり空間にこもらせて、悪いエネルギーを追い払うことで精神をクリアにすると信じられています。

また、次回の記事で後述しますが、煙草は単なる嗜好品ではなく、神や精霊と交信するための神聖な植物でした。

煙草の煙は「天(神)へと昇っていく祈り」そのものと考えられています。

ここまで煙というものが、洋の東西問わず、清めるという意味をもつことがわかりました。しかしなぜ人間がそのような考え方を持ったのかまではわかりません。

前述した聖書の下りのように、立ち上る煙が魂や天界に通じるイメージを持ったという視覚的要素が強いように、筆者は考えます。

また、実利の面もあります。昔は建物そのものを燻すことで害虫駆除もしていましたし、昔は風呂の風習がなかった人々の、体臭を消す役割もあったようです。

そういった直接的な恩恵により煙=清浄のイメージが人間に根付いたのかもしれません。

次回の記事では、煙草と人間の歴史を紹介します。

日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan

「お寺の香炉で煙を浴び身を清める風習はなぜ?宗教を超えて広がる“煙”による祈りと浄化の思想」のページです。デイリーニュースオンラインは、焼香常香炉香炉キリスト教カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る