なぜ日本はタバコが専売制になったのか?“印紙”を貼っても止まらなかった脱税タバコの実態と産業保護 (1/3ページ)
タバコに印紙!?
周知のごとく、タバコは専売制ですが、こうなった理由は明治時代にさかのぼります。当時の政府は深刻な税収不足に直面しており、それがタバコの専売制へとつながっていったのです。
明治九年にタバコへの課税が始まり、営業税と製造税の二本立てで税を取る仕組みが整えられました。
営業税は卸売に十円、小売に五円が課され、製造税は価格に応じて五〜十%ほどの税率が設定されていました。
そしてここが問題なのですが、課税済みであることを示すため、タバコには印紙を貼る方式が採用されたのです。これを聞いただけで「あ~あ」と感じる方もいるでしょう。
そう、印紙を貼る作業は何より手間がかかります。さらに安価なタバコでは値段が下がるほど税率が高くなるという逆転現象が起きたため、印紙を貼らずに密造するケースが増加。そのうえ印紙を再利用する脱税も横行しました。
明治九年から十五年のタバコ税収は平均二十四〜二十五万円で、そのうち約二十万円が営業税、製造税はわずか四〜五万円にすぎませんでした。