2027年大河『逆賊の幕臣』で北村一輝が演じる“マムシの耀蔵”とは?遠山の金さんも追いやった妖怪の生涯 (5/6ページ)
「わしが幽閉されたのは将軍家の命令であるからして、上様が赦免して下さらない限り、ここから出て行くことはしない」とか何とか。
これには明治政府も丸亀藩も頭を抱え、何とかして追い出し……もとい赦免を認めさせたようです。
東京の堕落ぶりを怒り嘆く
ともあれ赦免された鳥居耀蔵は、20数年ぶりの江戸改め東京へ舞い戻りますが、あまりの堕落ぶりに驚愕しました。
「わしの言うことを聞かなかったから、こんな有り様になってしまったではないか!」
この時の怒りと嘆きについて、鳥居耀蔵は「東京」と題して詩に詠んでいます。
交市通商競イテ狂ウガ如ク
誰カ知ラン故虜(こりょ)ニ深望アルヲ
後ノ五十年須ラク(すべからく)見ルヲ得ベケレバ
神州(しんしゅう)恐ラクハ是レ(これ)夷郷(いきょう)ト作ラン(ならん)
【意訳】
まったく……どいつもコイツも、狂ったようにカネ儲けに奔走しておる。
かつて罪人と貶められたわしの政治理念を、誰が理解してくれるだろうか。
50年先の未来を見ることが出来るならば、
きっと日本は野蛮人の国となっておるだろうよ!
東京の現状にうんざりしたのか、鳥居耀蔵は明治3年(1870年)に故郷の駿府へ移住しました。しかし誰も知り合いがおらず(万が一いても毛嫌いされたことでしょう)、明治5年(1872年)に仕方なく東京へ戻っています。