ブームに沸く「一棟貸し」で、いま勝ち残るビジネスモデル ――1000坪の古民家再生にみる、地方宿泊のニーズ変化と運営のリアル (2/3ページ)

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天井に強化ガラスをはめ込み、ライトアップされた茅葺屋根を室内から見学できるようにするなど、現代の暮らしに調和させた古民家再生を提案しているという。

同施設では、約1,000坪の敷地をあえて最大6名までに限定して提供する一方、未活用地約300坪を、補助金を活用し1組限定のプライベートキャンプ場「プライベートキャンプ KEICA」として整備した。既存倉庫を改修して清潔な水回りを完備し、キャンプ初心者の需要を取り込んでいるとされる。需要期には古民家とキャンプ場をセット販売することでキャンセルリスクを低減させ、収益性の向上と他施設との差異化につなげているという。

ただし、近隣地域でも古民家を改修した施設は増加傾向にあり、地域全体における施設過剰や差別化の難しさという市場側の不確実性は残されている。

リピート率を高める快適性と「リアルな体験」――デジタル時代における顧客満足度の対比

古民家特有の懸念を解消するため、同施設では現代の設備やWi-Fiを完備し、清掃を徹底しているという。事業者側の説明によると、こうした快適性の維持が、家族連れや会社の同期グループといった定期的なリピート利用につながっているとされる。

1,000坪のプライベート空間だからこそ可能となる過ごし方として、都市部では経験できない虫取りや生き物との触れ合いに没頭する子供たちの姿が見られるという。自然のなかでの体験が顧客の満足度を高め、宿泊翌年の同週末の予約をその場で確定させるケースもあると同氏は話す。

もっとも、特定の顧客層による高い満足度やリピート需要が、季節を問わない年間を通じた安定的な稼働にどの程度結びつくかについては、今後の動向を検証する必要がある。

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