資材高と職人不足で揺れる住宅市場、地場工務店は生き残れるか (2/4ページ)
加盟金やロイヤリティに依存しない工務店支援の仕組み


こうした工務店の負担を軽減する仕組みとして、同社が展開しているのが高性能住宅のプラットフォーム「HiL」である。
同社の説明によると、HiLは一般的な住宅フランチャイズとは異なり、工務店から多額の加盟金や継続的なロイヤリティを受け取る仕組みではない。HiLが企画した住宅に関心を持った顧客を、対象地域の登録工務店に紹介し、実際の施工を地域の工務店が担う。
住宅商品には、建築家などが設計した複数のプランが用意されている。工務店は一棟ごとにゼロから商品を企画する負担を抑えながら、耐震等級3や断熱性能「HEAT20 G2」を基準とする住宅を提案できるという。施工面では、YKK AP株式会社と共同開発した「未来パネル」を活用している。構造面材、断熱材、高性能樹脂窓などを工場で一体化したパネルユニットで、現場作業の一部を工場生産へ移す仕組みだ。
同社は、これによって現場作業の省力化や工期の短縮が見込めるほか、施工者の経験によって生じやすい品質のばらつきを抑えられるとしている。住宅商品の企画を本部側が担い、現場の工程を一部標準化することで、設計人材や職人が不足する工務店の負担軽減を目指している。一方、工場生産やパネル輸送を前提とする以上、物流費や燃料費の上昇による影響は避けられない。現場作業を減らす効果と、製造・輸送にかかるコストとのバランスを継続的に検証する必要がある。
注文住宅から「企画型」へ、営業や設計はどう変わるのかHiLを導入した工務店からは、営業や設計業務の効率化につながったとの声が寄せられているという。
顧客の要望を聞き、一から図面や見積もりを作成する注文住宅とは異なり、企画型住宅では、あらかじめデザインや性能、価格帯の目安が示されている。