ゼットリンカー、卸売業の商品登録を自動化しAIがタグ・説明文を生成した開発事例を公開。定型業務の自動化を人件費とシステム費で比較する進め方も示す (5/7ページ)
・紙・PDF・Excelからの転記、システムへの入力
・過去の資料・規程・マニュアルを毎度探し回る調べもの
・問い合わせへの定型的な返信
・書類の内容チェック、不備の洗い出し
・複数のファイルにまたがる集計・突き合わせ
このうち「探し回る時間」は、1回あたり数分と短いために作業として認識されにくく、棚卸しの段階で見落とされがちです。しかし発生回数が多いため、月単位で積み上げると相応の時間になっていることが少なくありません。当社は業務の棚卸しで、こうした細切れの時間も対象に含めて洗い出します。
一方で、AI PoCで扱うテーマは自動化だけではありません。当社がご相談を受ける主なテーマは次の4つです。
・社内文書の検索・活用(RAG) … 散らばった規程・マニュアル・過去資料を、自然言語で探せるか。実際の社内文書で精度を確かめます
・AIエージェント・業務自動化 … 問い合わせ対応や定型業務をAIに任せられるか。任せる範囲と人が確認する範囲を切り分けて検証します
・帳票・書類処理 … 紙・PDF・Excelに埋もれた入力や転記の作業を、AIでどこまで減らせるかを実データで確かめます
・既存システムへのAI組み込み … いま使っているシステムにAIを足したら何が変わるか。小さな接続から試します
いずれも、一般的なデモデータではなく、実際の業務データで検証する点を重視しています。汎用のサンプルで動くことと、自社の書式・用語・例外だらけのデータで動くことは別だからです。
なお、成功基準は必ずしも人件費の削減額とは限りません。本リリースで紹介した定型業務の自動化は「作業時間がどれだけ減ったか」を金額に換算しやすいテーマです。社内文書の検索も、探す時間が短くなれば同じように換算できますが、それに加えて「そもそも必要な情報にたどり着けるか」という精度の軸があり、こちらは金額では測れません。属人化の解消であれば「担当者以外でも同じ結果を出せるか」が判断の軸になります。当社が最初の工程で「うまくいったと言える基準」を決めるのは、テーマによって測るべきものが違うためです。