営業の事務作業はAIでどこまで減る? BtoB営業で進む「人とAI」の役割分担 (1/3ページ)
人手不足が続くなか、営業現場では「顧客と向き合う時間」をどう確保するかが課題になっている。
営業担当者の仕事は、商談や提案だけではない。見込み顧客のリスト作成、メール文面の作成、送信管理、追客など、売上に直結しにくい事務作業にも多くの時間が割かれている。
こうした業務をAIでどこまで代替できるのか。BtoB営業向けAIサービス「Nudge HQ」を展開する株式会社Cynthiaへの取材をもとに、営業AIの可能性と、人間に残すべき役割について考える。
営業担当者はなぜ「売る仕事」に集中できないのか企業の人手不足が深刻化するなか、営業部門でも限られた人数で成果を上げることが求められている。
一方、営業担当者がすべての時間を顧客との商談に使っているわけではない。
HubSpot Japanが2019年に行った調査では、日本の営業担当者は労働時間の約25.5%を、移動や事務作業などに費やしているとされる。見込み顧客の情報収集やリスト作成、企業ごとのメール作成、送信後のフォローなどは、一つひとつは小さな作業でも、件数が増えれば大きな負担になる。
近年はSFAやCRMなど営業活動を効率化するツールも普及しているが、ツールの入力や管理そのものが新たな業務になるケースもある。
「デジタル化すれば自動的に業務が減る」とは限らず、どの作業を人間が担い、どこをシステムに任せるかという設計が重要になっている。
営業メールの作成から追客までAIに任せる株式会社Cynthiaが開発した「Nudge HQ」は、BtoB営業における見込み顧客のリスト収集やメール作成、追客などをAIで支援するサービスだ。同社によれば、AIが対象企業のWebサイトなどを読み取り、企業ごとの情報を踏まえた営業メールを作成する仕組みになっている。
一般的な一斉送信メールとは異なり、送信先ごとに文章を変えることで、テンプレート感を抑えることを狙っているという。同社の自社運用では、新規開拓向けメールで開封率56.3%だったとしている。