生成AI時代、制作会社は何で稼ぐのか デジタル企業が「リアル店舗」を持つ理由 (1/4ページ)
生成AIの普及によって、イラストやゲームをはじめとするコンテンツ制作の環境が大きく変わりつつある。
画像を短時間で生成できるツールが登場し、これまで外部のクリエイターや制作会社へ依頼していた業務の一部を、企業が自社で行うことも可能になった。
では、制作そのもののハードルが下がるなかで、クリエイターや制作会社にはどのような価値が残るのか。
イラストなどのデジタルコンテンツ制作を手掛ける一方、カフェやバーといった実店舗も運営するヴァンパイア株式会社代表取締役の加藤洋平氏に、生成AIへの向き合い方と、デジタル企業がリアルな拠点を持つ理由について聞いた。
AIか人間かではなく「何を求めるか」
生成AIをめぐっては、著作権やクリエイターへの影響など、さまざまな議論が続いている。
制作会社にとっても、その存在を無視することは難しい。
ヴァンパイアでは、AIを使うか使わないかという二択ではなく、依頼内容に応じて制作方法を選択する考え方をとっているという。加藤氏によれば、短期間で多数の画像が必要なケースや、制作コストを抑える必要がある案件では、AIが活用できる場面もある。
一方で、特定の作家による表現や、長期間にわたって同じ世界観やキャラクターを維持することが重要な案件では、人による制作が求められることもある。
同社では、「AIのみ」「人間のみ」「AIと人間を組み合わせる」という複数の方法を実際に試し、制作時間やコスト、品質などがどう変わるのかを比較しているという。AIを画像生成だけに使うのではなく、市場調査や商品企画、業務改善などで仮説を検証するためにも利用している。
ただし、AIによって制作工程の一部が効率化されれば、これまで人が担ってきた仕事の価値が変わる可能性もある。