平安時代「母」の発音は「パパ」「ふぁふぁ」 だった? タイムスリップしても絶対に通じない日本語の謎 (3/6ページ)

Japaaan

この「Φ」という記号を見ると難しそうですが、現代人がイメージするなら「ファ」に少し近い音、と考えると分かりやすいでしょう。ただし、現在の「ファ」とまったく同じ音だったわけではありません。ここは「昔の日本語は全部『ふぁ』だった」と単純化しないほうがよさそうです。

「母」はどう発音していた?

この話で面白いのが、「母」です。現在なら「はは」。では、平安時代の人は、これをどんな音で発音していたのでしょうか。

ハ行の音の変化を考えると、古い段階では「p」に近い音があったと考えられます。そのため、「はは」という言葉をずっと昔までさかのぼれば、「papa」に近い音の段階があったと考えられます。

「昔の日本人は、お母さんを『パパ』と呼んでいたのか?」

もちろん、そういう意味ではありません。ここはちょっとややこしいところです。変わったのは「母」という言葉の意味ではなく、同じ言葉の発音なのです。「はは」という音が、長い時間の中で少しずつ姿を変えていった。そう考えると分かりやすいでしょう。

「ふぁふぁ」と言われる理由

では、平安時代の「はは」は「ふぁふぁ」だったのでしょうか。ここも、少し慎重に考える必要があります。古い日本語のハ行には、現在の「ハ」とは違う両唇摩擦音があったと考えられています。その音を現代人に分かりやすく表そうとすると、「ふぁ」のような音になります。

そのため、平安時代の「母」を「ふぁふぁ」のようにイメージすると、音の違いがかなり分かりやすくなります。ただ、これはあくまで現代人向けのイメージです。「平安時代の人が実際に『ふぁふぁ』と言っていた」と、そのまま断定するのは少し違います。

それでも、「はは」と「ふぁふぁ」では、かなり印象が違います。もし現代人が平安時代へ行ったとして、いきなり会話を始めたら……。案外、最初の一言から苦労するのかもしれません。

しかも「母」は「はわ」になっていた

さらに面白いことがあります。「母」という言葉は、歴史の途中で「はわ」のように発音されていたと考えられているのです。現在は「はは」ですから、「はわ」と聞くと少し不思議ですよね。なぜ「は」が「わ」になるのでしょうか。

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