厳重な防犯態勢でなぜ!?「まんだらけ」騒動を現役万引きGメンが総括 (2/2ページ)

東京ブレイキングニュース


 逮捕された犯人の供述によると、ショーケースのガラスが開いていたことから、衝動的に商品を盗んだらしい。おそらくは他の顧客が商品を購入するなどした際、担当した従業員が中途半端にガラスを閉めたか、施錠することを忘れてしまったのだろう。

「まんだらけ」のような専門店は常連客が多く、盗難被害に遭いにくい反面、そうした日常が一瞬の油断を生んでしまうこともあるのだ。いずれにせよ、その一瞬の隙を見逃さずに犯行を成功させた犯人の嗅覚には瞠目するばかりで、犯行の瞬間を捉えた防犯カメラの動画を見てみたい気持ちにさせられた。

 また、犯人の男は自分の趣味であるウルトラマンの怪獣フィギュアを買いたかったことを理由に、換金目的で鉄人28号を盗んだと供述している。それならば何故、ウルトラマンの怪獣フィギュアを直接盗まなかったのか。

 その心理は計り知れないが、きっと商品に対する歪んだ愛情があるのだろう。そうなると、そこまでして手に入れたかったというウルトラマンの怪獣フィギュアが、何だったのかも気になってくる。どうでもいいことだが、犯人の顔写真を見たいという気持ちよりも、そうしたことに対する興味の方が強いのだ。

 結局、逮捕されたことによって顔写真を報道された犯人は「鉄人28号を盗んだ男」という生涯消えないレッテルを背負うことになった。もちろん自業自得の結果で、同情の余地もない話だ。それどころか、どうせ顔写真が晒されることになるのであれば、積極的に公開して事件の早期解決に役立てるべきだという意見も多い。確かに、一定の条件を満たした被疑者の写真を公開することが、万引き防止対策の切り札になる可能性を秘めていることは事実だ。

 しかし、あからさまな犯人探しや安易な晒し首が横行してしまえば、多くの冤罪や差別を生み出すことにもなりかねない。過剰なまでに人権が尊重される昨今、新たな防止対策が進めば進むほど問題が噴出して、一向に進まないのが万引き犯罪の現状なのである。

 日本全国における年間の万引き被害総額は、推定四千五百十五億円(平成二十四年)といわれ、たかがでは到底済まされないほど甚大で深刻な経済損失を生み出している。この騒動をきっかけに万引きに対する意識が高まり、効果的な万引き防止対策が実施されることを願いたい。

Written by 伊東ゆう

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