各地でつまづく「アニメで町おこし」の現状 (3/3ページ)
【別府市宣伝部長べっぴょん べっぴょん音頭 ダンスムービー】(YouTubeより)
作品にその場所が描かれていればOKかというと、実はそうでもない。
千葉県鴨川市が舞台のロボットアニメ「輪廻のラグランジェ」や、静岡県下田市の「夏色キセキ」は地元の観光協会などが積極的にかかわった作品だが、「ガルパン」や「あの花」ほどファンを地元に呼び込めていない。
コンテンツビジネスは当たり外れが大きく、しばしば「ギャンブルのようなもの」と言われる。失敗したら資金を回収できる余地はほとんどない。
聖地巡礼者の数と作品の良し悪しは別次元の話なのは言うまでもないけれども、行政や商工関係者が考えるほどヒットの確率は高くない。
「りんくうタウンをアニメパワーで活性化!」と目論んだが...関西国際空港の対岸にあるりんくうタウン(泉佐野市)。大阪府はここをアニメやゲームの集積地にしようと計画、「クールジャパンフロントのまちづくり事業」と命名して事業者を公募したものの、期限までに応募する事業者は1社も現れなかった。
東京の練馬区や杉並区はアニメ制作会社が多く立地していることで有名だが、両区とも行政が企業を誘致したわけではなく、「23区内にしては土地代が安くて、アクセスもまあまあ」だから集まったにすぎない。りんくうタウンと同じことを成田でトライしても厳しかっただろう。
政府の「クール・ジャパン」推進や「地方創生」政策を受け、今後も増えそうな「アニメで町おこし」。つまづきが続いて、自治体が「アニメはもうこりごりだよ~(チャンチャン)」と言いださないといいのだが......。