東京五輪の聖火台を「狙う」新潟県の野望

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長岡市の馬高遺跡で発掘された火焔式土器(Chris 73さん撮影、Wikimedia Commonsより)
長岡市の馬高遺跡で発掘された火焔式土器(Chris 73さん撮影、Wikimedia Commonsより)

オリンピックのメインスタジアムでともされる聖火。大会のシンボルともいうべき尊い存在だ。オープニングの点火式はハイライトとして世界中が注目する。

1964年の東京オリンピックの聖火台は1958年5月開催のアジア競技大会用に作られたもので、オリンピックのために準備されたものではなく、ごくシンプルなデザインだ。2020年大会では、新たな聖火台がお目見えするはずだが、いったいどんなデザインになるのだろうか。


長岡市の馬高遺跡で発掘された火焔式土器(Chris 73さん撮影、Wikimedia Commonsより)

この聖火台をめぐって新潟県からユニークな提案が出ている。2020年大会で縄文時代の火焔型土器の造形を採用するよう、運動を起こしているのだ。

国立競技場(udonoさん撮影、Flickrより)

国立競技場(udonoさん撮影、Flickrより)新潟人「縄文土器が東京五輪にピッタリ!」

火焔型土器は派手な装飾で知られる。東日本の200を超える遺跡で確認されているが、そのほとんどは新潟県内だ。
新潟市・三条市・長岡市・十日町市・津南町の5自治体は「信濃川火焔街道連携協議会」を2002年に結成、火焔土器に代表される縄文をキーワードに地域振興を図ってきたが、今年7月、「火焔型土器を2020年東京オリンピック・パラリンピックの聖火台に」と決議したのだ。

三条市を含む信濃川流域で出土する火焔型土器。これを2020年東京オリンピック・パラリンピックの聖火台にしようと、信濃川火焔街道連携協議会が本日10日にアピール宣言を行いました。夕方の県内ニュースで放送予定です。ぜひご覧ください。 pic.twitter.com/v4RsvUo8R1
- 三条市役所広報広聴係 (kohosanjo) 2014, 7月 10

東京で出土するならまだしも、大部分が新潟で見つかる縄文土器をなぜ?――と言いたくなるけれども、今年8月、泉田裕彦新潟県知事が文部科学大臣に提出した要望書では次のような説明がなされている。

火焔型土器に象徴される縄文文化は、日本文化の源流であり、これをオリンピックの舞台で世界に発信することは、大きな意義があるものになると考えております。

信濃川火焔街道連携協議会のアピールは秋に入っても止まらない。11月3日、東京国立博物館で「特別対談 小林達雄(考古学者)×津川雅彦(俳優・映画監督)火焔型土器の魅力を語りつくす」が開催された。対談には心揺さぶられる人もいたようだ。

特別対談「小林達雄(考古学者)×津川雅彦(俳優・映画監督)火焔型土器の魅力を語りつくす」のチラシ(新潟市ウェブサイトより)
特別対談「小林達雄(考古学者)×津川雅彦(俳優・映画監督)火焔型土器の魅力を語りつくす」のチラシ(新潟市ウェブサイトより) 恩師と津川雅彦との対談おわた。
予想より人出は無かったけど、予想通りの言いたいことを言い合う感じでした。
2020年のオリンピックの聖火台に火炎土器を!と動いているとの事です。
- emopit泥えもん (emopit) 2014, 11月 3 津川雅彦さんのご講演、素晴らしかった。日本人の凄さを改めて実感。縄文から続く、この日本人の信心や、恥を知る心。腹の足しにならねども、心の足しになる文化=美に、生きる中心を置いてきた日本人。ここで途絶えさせてはいけない。津川さんに感謝!火焔土器聖火台、私も賛成です!#ohgetsu
- 神谷美保子 (kamiyamihoko) 2014, 10月 18

ところで、聖火台がすえ付けられる新国立競技場は、斬新かつ巨大すぎることから「世紀の難工事」と呼ばれ、予算内で工期に間に合うのか、不安の声が続出している。

そのためデザインの変更などもあり得る話ではあるが、あの流線型の未来的な建築に、縄文土器の聖火台が採用されれば、そのマッチングはなるほど、いろんな意味で世界の度肝を抜くものになりそうだ。

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