【みんなの党解党】前代表・渡辺喜美の無能ぶりと“猛妻”の恐るべき評判

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解党し、また新党を結成!?(渡辺喜美氏の公式HPより)
解党し、また新党を結成!?(渡辺喜美氏の公式HPより)

【朝倉秀雄の永田町炎上】

 解党を決めたばかりの渡辺喜美・みんなの党前代表が新党を結成することが11月22日、明らかになった。最後まで解党に反対だった渡辺氏と、これに同調した三谷英弘前衆院議員ら5名が参加する見込み。しかし、みんなの党の弱体化を招いた“お家騒動”を見るに、渡辺氏の指導力に大きな疑問符がつく。

渡辺の指導力の欠如で空中分解したみんなの党

 11月19日の両院議員総会で怒号・罵倒が飛び交うなか、「みんなの党」が賛成多数で解党を決めた。創業者気取りの渡辺喜美前代表は解党には絶対反対の立場であったが同調者はたったの5名しかいなかった。

 結党以来の”同士”だった江田憲司氏が幹事長を解任され、「結いの党」を結党したのがちょうど1年前。渡辺氏の8億円借り入れ問題とゴタゴタ続きなのに加え、自民党との連携を目指す渡辺と、野党再編を重視する浅尾慶一郎代表との路線の対立はもはや修復不可能であり、党勢が低迷したまま総選挙を戦うのは困難と判断したからだ。

 自民、民主両党に対抗する第三極の一角が5年余で姿を消すことになったが、これもひとえに渡辺の指導力と人望のなさによるものだろう。

“毛並み”はいいが、あまりにも苦労を知らない

 渡辺喜美は、副総裁、外相、大蔵相、通産相など重要閣僚を歴任し「渡辺派」の領袖でもあった渡辺美智雄の息子で、当選4回にもかかわらず2006年に第一次安倍内閣の規制改革担当大臣に抜擢された。ひとえにその“毛並みのよさ”を買われたからだ。謀反心など起こさず、「辛抱強く」自民党に残っていれば、総理はともかく父親と同じく副総裁くらいにはなれたかもしれない。

 渡辺氏は早稲田の政治経済学部を出た後、中央の法学部に学士入学。司法試験を三度受けるが、力及ばずに父親の秘書になったくらいで、一度も社会に出て汗を流して働いたことがない。苦労を知らないうえに、視野が狭く、常識的な思考ができない。猜疑心も強く、自分を誹謗中傷する怪文書が出回れば、出元を一方的に決めつけて口を極めて罵り、柿沢未途議員を党から追い出している。

 2000年に父親の「渡辺派」の流れをくむ志帥会(江藤・亀井派)を飛び出したのも、2009年に自民党を離党して「みんなの党」を立ち上げたのも、規制改革や公務員制度改革に不満があったからと自身は述べていた。しかし、「俺は改革の星になる」というのは表向きの話だろう。本心は、自分が“大将”でないと気が済まず、上下関係の厳しい自民党で先輩議員たちの言うことを聞き、党のために「汗をかく」のが嫌だったからだ。

 実際、渡辺氏はみんなの党でも常に「オーナー気取り」「創業者気取り」で独裁者のように振る舞い、それが同志たちの顰蹙を買い、江田氏との決別の原因になっている。

“猛妻”まゆみが、党の政策や人事にまで口を出し……

 そのくせ、私生活での渡辺は妻にはまったく頭が上がらない「情けない亭主」に成り下がってしまっている。渡辺の妻・まゆみ夫人は、表向きは短大を卒業してアメリカに留学し、帰国後は電通の子会社に勤めたことになっている。だが、実際は銀座のクラブホステス上がりで虚栄心が強く、住まいは都内屈指の高級住宅街である渋谷区松濤。車はフェラーリでないと気が済まない。

 そんなまゆみ夫人の本性を見抜いていたのか、先代の美智雄氏は結婚には大反対だったが、渡辺氏は惚れた弱みから強引に押し切ってしまっている。

 まゆみ夫人は出しゃばりなところがあり、結党の際の打ち合わせにも首を突っ込んでいるし、8億円の借り入れにも絡んでいる。党の政策や人事にまで口を挟み、結党以来の同士である江田憲司氏を「呼び捨て」にし、秘書がまゆみ夫人の提案に反対すると即刻、クビに。そんな体質に嫌気がさして、何人もの党のスタッフや秘書が辞め、その度に組織は弱体化してしまったのだ。

 まるで女帝のように傍若無人に振る舞うまゆみ夫人は「みんなの党のイメルダ」、党は「渡辺商店」と呼ばれていた。政党助成金の分配額も、まゆみ夫人の好き嫌いによって年2000万円受け取る者もいれば、600万円しかもらえない議員もいたという。みんなの党では、規約よりもまゆみ夫人の好悪が優先したというわけだ。むろん、江田氏との確執の原因の大半はまゆみ夫人にあり、彼女こそ党をガタガタにしてしまった「元凶」と言ってもいい。

妻に面前で罵倒され、胸ぐらをつかまれた渡辺代表

 まゆみ夫人は激昂型ワイフで、かなり凶暴な性格だという。そんな“猛獣”のような妻を渡辺氏はひたすら恐れ、妻の専横をたしなめるどころか、何か言えなかった。何か文句をつけようものなら面前で胸ぐらをつかまれ、壁に背中を押しつけられ、ときにはゲンコツで殴られていたというのだから、まったく情けない話だ。渡辺氏は携帯電話を奪われて投げつけられ、過去に7~8台も壊されたという話まである。

 夫婦喧嘩の原因は、大抵は党の人事のことで、10月14日の夜にも、目下「事実婚」状態にある二人が大喧嘩の挙句、頭に血が上ったまゆみ夫人が110番。パトカーが出動する騒ぎを起こしている。

 その程度の男に「規制改革」や「公務員制度改革」などできるわけがない。そんな大それたことよりも前に、まずは「妻の意識改革」が必要だったのではないか。

 いずれにせよ、妻に翻弄され、虐待され、同士にも愛想を尽かされ、解党にまで追い込まれた渡辺氏にはもはやどこにも行き場がない。一度は大臣を務め、権力の「醍醐味」を知っているから、本音は自民党に戻りたいのだろうが、無能ぶりを露呈し、満身創痍になった哀れな男の出戻りを許すほど政治の世界は甘くはあるまい。新党は5名で結成するようだが、みんなの党の二の舞いにならなければよいが……。

朝倉秀雄(あさくらひでお)
ノンフィクション作家。元国会議員秘書。中央大学法学部卒業後、中央大学白門会司法会計研究所室員を経て国会議員政策秘書。衆参8名の国会議員を補佐し、資金管理団体の会計責任者として政治献金の管理にも携わる。現職を退いた現在も永田町との太いパイプを活かして、取材・執筆活動を行っている。著書に『国会議員とカネ』(宝島社)、『国会議員裏物語』『戦後総理の査定ファイル』『日本はアメリカとどう関わってきたか?』(ともに彩図社)など。
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