沖縄の民意も民主主義も理解できない安倍政権|岡留安則コラム (2/2ページ)

東京ブレイキングニュース

消費税増税を16か月先送りするのだから、国民の信を問うべきというのが安倍見解だが、増税先送りに関しては全野党が賛意を示しているのだから、国税700億円を投入して総選挙をやるというのはこじつけにしか聞こえない。

 その理由に関しては様々な見方が流れたが、その基本にあったのは、女性閣僚二人の辞任に続いて新閣僚たちの金にまつわるスキャンダルが次々と発覚。内閣改造は身体検査の甘さを露呈し、スタート早々からつまずいたことだ。加えて、沖縄県知事選の敗北が濃厚となったこともある。集団的自衛権行使での米国追従や中国、韓国、北朝鮮、ロシアとの外交がギクシャクしているのも安倍総理の政治的判断力の甘さである。これで、辺野古新基地建設が躓けば、安倍政権のダメージは決定的だ。そのためにも沖縄県知事選の敗北はなかったことにするためのメディア対策が必要だったのだ。むろん、アベノミクスの失敗が表ざたになりつつあった状況も安倍総理の肩を押した。

 おそらく、安倍総理はこうした難局を切り抜けるには任期が2年残されているにせよ、今解散総選挙に打って出れば、過半数は維持できると判断したのだろう。野党は選挙準備が出来ていないし、安倍政権の支持率も何とか踏みとどまっている。そうなれば、残り2年の任期を全うするための基盤づくりが出来ると踏んだはずだ。来年になれば、国民を二分する難題が控えている。今のうちに民意を問う事で、安定した政権運営ができると判断したのではないか。

 むろん、一強多弱の権力基盤が弱体化する可能性も当然あるだろうが、自民、公明で過半数を取れば、政局運営には支障がないとの見立てだろう。年末のあわただしい時期の選挙は投票率も低い。安倍流の小賢しい政治判断もあったのだろう。

 しかし、問題は総選挙の結果である。今回の総選挙は安倍政権の2年間の成果を点検する「中間選挙」の意味合いもある。戦争の出来る国づくりを目指す安保・防衛政策から原発再稼働問題、沖縄の辺野古新基地建設など国民の反対が多い国策が待ち受けている。日本全国の予想は専門家に委ねるとして、沖縄の4つの選挙区では自民党現職の4人が全員落選との厳しい見方が有力だ。

 この4人は自民党幹部の恫喝で辺野古新基地容認に「転向」した面々だ。先に県知事選で示された県民の意思から見ても、落選の可能性が高い。知事選での勝利の原動力となったオール沖縄の県民党という支援体制が打ち出されており、4人の自民党議員は確実に苦戦を強いられる。安倍内閣は解散総選挙によって、県知事選敗北という厳しい結果とともに、自民党選出の沖縄の自民党議員にも見切りをつけたという事になる。安倍政権にとって沖縄は関係ないという認識なのだろう。せめて、沖縄県民は安倍政権にNO!を突きつけるために、自民党の4人の議員を落選させることが至上命令ではないのか。

Written by 岡留安則

Photo by JanetR3

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