世紀末に必要な知識? ゾンビ感染の広がりを予想できる方程式 (1/3ページ)
「速報です。市営病院にてゾンビが発生したとの報告が入りました。ゾンビは既に病院の外に出て、市民を襲っているようです。」
このようなニュースが流れたら、私たちはどうすればいいのでしょうか? テレビを見たあなたは、その映像に驚き、しばらく思考停止したあと、ハッと気づいて慌てて逃げる準備をすることでしょう。しかし、私たちが安全にゾンビから逃げるにはどれくらいの時間があるのでしょうか?
近年、幾つかのゾンビ感染に関する数学的モデルが発表されてきました。その内の幾つかは、単にギャグやおふざけを目的としたものでしたが、少し変更すれば実際にゾンビ以外のアウトブレイクにも適応できる真面目な方法論もありました。
しかし、オックスフォード大学の数学専攻であるトーマス・ウーリー博士は、これらの(おふざけ系を含む)研究には共通する欠点があると主張しているのです。それは「人間とゾンビ間の時間と人口に依存した相互作用」に注目しているが、地理は考慮されていないということです。
最近、ウーリー博士がリーダーとなって発表した論文には「ゾンビは均一に動くことはありません」と書かれています。これによりゾンビはズルズルと引きずって歩き回り、より現実的な侵略の図を描くことができるのです。
また、ウーリー博士らは、ゾンビは人間がいる場所なら何処でも見つけられる、つまり人間とゾンビは隔離されていないということを当然のことと考えています。
現実的に、ゾンビの初めの集団は、墓や病院といった死んだ人間がいる場所から発生すると考えられるでしょう。人間とゾンビが最初から全く別の場所に存在するわけではないということから、人間が身を守るために走って逃げたり隠れたりするということは出来ないでしょう。