高倉健VS菅原文太「これぞ傑作!」10番勝負 (1/3ページ)
2人の名優が遺していった綺羅星のごとく輝く名作の数々。本誌がオススメする20作品を一挙大公開――!
高倉健(享年83)と菅原文太(同81)――2014おとこ年、昭和を代表する"漢(おとこ)"たちが相次いで他界し、日本中に衝撃が走った。
だが、2大スターは映画の中で永久に生きている。年末年始、お茶の間で映画を見て過ごすなら、二人の雄姿で偲(しの)んでみるのも一興だろう。
そこで本誌は二人の出演作の中から、読者の皆さんにぜひ観ていただきたい映画を厳選。本誌がお贈りする"誌上名画座"をご覧あれ。
まず、本誌イチ押しの健さん主演作は、『昭和残侠伝』。65年から72年にかけて9作が製作されたシリーズだ。
なかでも2作目である『唐獅子牡丹』は、"昭和"が凝縮された作品と評価が高い。
「健さん映画といえば本作」と言って憚(はばか)らないのが、社会評論家の小沢遼子氏。
「公開当時は、学生運動が盛んだった時代でした。近所の学生さんに、"朝までオールナイトで学生たちが熱狂している映画がある"と言われて、一緒に観に行ったんです。そしたら、本当に噂どおりでした。たった一人で大勢に立ち向かう健さんに、"イケー、負けるなッ!"って、彼らが声をかけているんです。あの熱気だけは今でも忘れられません」
また、『昭和残侠伝』とともに、健さんを東映の大スターに押し上げたのが『網走番外地』だ。65年から67年までの間に、10作が上映された。健さんの代名詞ともいえるシリーズで、第1作はまだ、モノクロ映画の時代だった。
健さんが演じるのは、渡世の義理で人を殺(あや)めた橘真一という受刑者。森林伐採の労役のために乗せられたトラックから、別の受刑者とともに脱走する。北海道の大雪原の中、命を懸けて脱獄する男たちを描いたアクション活劇だ。
この2大シリーズが健さんの出世作とするなら、文太さんの出世作はむろん、『仁義なき戦い』シリーズだろう。73年から74年まで計5本が上映された。
戦後直後の広島で起きたヤクザの抗争を基にした実録映画で、文太さんは実在のヤクザをモデルにした広能昌三を演じた。