なぜ彼らは出馬するのか? ドキュメンタリー映画『立候補』が与えた衝撃 (2/3ページ)

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しかしながら、「泡沫候補」という言葉があるように、個人単位での政治活動は、巨大政党の支持を受けて活動する候補者に比べると、どうしても波及力が劣ってしまう部分がある。

そんな状況の中で、たとえばマック赤坂さんのような、奇抜な格好やユニークなパフォーマンスは、時に世間から失笑の目で見られることがある。本作では、そんな情熱に燃える活動を淡々とフィルムに収めることで、その情熱が、得票数など目に見える成果につながりにくいというジレンマを浮き彫りにしている。

ドラマティックな物語の展開に必須となる登場人物の葛藤を、選挙という多数決の無情なリアルが描き出してゆく。

でも、そんなの関係ねえ!


こうして、彼らのジレンマや葛藤が垣間見えてしまう一方で、本作最大の魅力は、そんな彼らの葛藤よりも、彼らの情熱の方が上回っていることだろう。

劇中の候補者は皆、迷うよりも行動。とにかく政治活動に全力を注いでいるのだ。よく「なぜ立候補し続けるのか」と言われる彼らだが、その理由は「情熱」という言葉にあるのかもしれない。

映画の大半は、マック赤坂さんの活動を映したものだが、そこから見えてくるのは、とにかく「情熱」の一言。それは、もはや笑っていいのか、笑ってはダメなのか、と混乱してしまう程のレベルだ。本作の感想として「後味が悪い」と言われるゆえんは、恐らくここにあるだろう。

つまり時間芸術!?


「葛藤」と「情熱」。そして次に特徴的なのが、候補者たちが持つ折れない熱意。そのリアルな熱波は、スクリーンから噴き出してくる。
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