スゴ腕・万引きGメンが見た「現代ニッポン」の貧困現実 (2/4ページ)

日刊大衆

"リスクを冒すならば、一つでも多く取ってやろう"という、浅ましさを感じる瞬間です」
ナイフで首を切りつけられた

これまで数多の現場を経験してきた伊東氏。新米Gメンの犯人捕捉率は2~3割程度だが、伊東氏の場合、8割にのぼるという。
「万引きGメンは、基本的に警備会社からスーパーなどに派遣される私服警備員という立場です。現場では、何はともあれ、『現認』を取らないことには始まりません。現認とは警察用語で、商品を手に取り、未精算のまま店外に出るという犯罪行為の一部始終を、自らの目で確認することを指します。この現認の構成要素が一部でも欠けると、相手に声をかけて捕捉することはできません」

万引きの手口は、実に多種多様。盗った物をそのままポケットに隠したり、買い物かごに入れた商品を店内の死角で、持参したバッグの中に移し替えたりするやり口以外にも、一度精算を済ませた品が入ったビニール袋に新たな商品を入れる=「出戻り」、手にした買い物かごごと店外に出る=「かご抜け」、服や靴を自分が身に着けている物と、その場で交換する=「はき替え」などなど。

ここで、伊東氏に万引き犯を捕捉するまでの実例を挙げてもらった。

●場所/某県の大手スーパー地下1階食品売り場
●犯人/狼のような鋭い目つきをした50歳くらいの主婦。通称「狼女」
●状況/大量の商品をカートに載せて、レジを通さずにサッカー台(商品を詰める台)に行き、持参したエコバッグに詰め込み始めた

「未精算の商品が入ったエコバッグをカートに載せた"狼女"は、周囲を警戒しながら、1階出口につながるエスカレーターにカートごと乗ってしまいました。追尾中に一瞬、見失いましたが、店外で自転車の荷台に盗んだ商品を載せている姿を発見。声をかけたら、狼狽しながらも"お金は払いました"とシラを切る。ただ、私の目を真っすぐ見られず、レシートもなくて黙ったままなので、事務所に連れていきました」

この"狼女"が盗んだ商品は、肉、魚介類、野菜、味噌、さらには10キロ袋のササニシキまで計25点、しめて1万1021円分。常習犯のご多分に漏れず、アスパラや鮭の切り身などを2個、3個と複数盗む強欲ぶりだった。

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