『ホーンズ 容疑者と告白の角』アレクサンドル・アジャ監督にインタビュー (4/6ページ)
そして、Pixiesといえば『Where is my mind』が『ファイト・クラブ』のメインテーマのように使われていたから、わりと自然な流れで決めたね。
――監督は一貫してホラー、またはホラー要素のある映画製作にこだわっていますが、その理由、意図はなんでしょうか?
アジャ:元々自分も観客として、多くのファンと同じように、どんな映画の中でも一番強いリアクションを引き起こされるジャンルがホラーだったんだ。そして、きちんと作られている作品というのは、観客がしっかり没入して、主人公と同じ体験ができる映画だと思っている。
僕は最初から被害者・加害者が出てくる作品の場合、常に「殺すこと」や「悪いこと」をするのを喜んでいる加害者ではなく、被害者の目線で描き続ける事を何かルールのように敷いているんだ。これは自分にとってハッキリとした超えてはいけない線なんだよね。
ホラーのジャンルではいわゆるトーチャーポルノ系(拷問系)の作品もあるけど、自分はそれを超えてはいけない線だという風に一映画の作り手としては思っている。だから、『ヒルズ・ハブ・アイズ』も『ハイテンション』も他の作品も、そういう心構えで残酷なシーンを撮っているよ。
ただ『ホーンズ 容疑者と告白の角』については、ホラーというジャンルとはちょっと違う要素もあり、ダークでユーモアもあって、エモーショナルな部分もある作品だと思う。
通常のホラー映画だと、復讐のところで「爽快!」ってなるんだけれど、本作はそうではない。観客は特に彼が復讐を果たすことを楽しむのではなく、むしろエモーショナルになるような描き方をしているよ。