目指したのはDVDケース2枚の薄さ。『Wii』の豆知識7選 (2/5ページ)
この会議に同行したクインさんの日本人の投資家によれば、意見は真っ2つに分かれていたそうです。クインさんによれば、会長の浅田篤さんの「鶴の一声で場は静まった。それだけだった。彼は我々のモーコン特許をライセンスし、我々の会社の一部を買うと決定したのだ」とのこと。
■モーションコントローラーのプロトタイプ
Gyrationは任天堂の依頼を受けてモーションコントローラーのプロトタイプをデザイン。任天堂はゲームキューブのボタン配置はそのままに、片手または両手持ちするゲーム用のものを求めていました。
そうしてできたデザインが「Gyropod」と呼ばれる、左右ほぼ対称なプロトタイプ。右スティックが若干長めで、ゲームキューブとボタン配置が似ており、右側のスティックが分離します。Wiiコントローラーは結局この右側のスティックに似た形状に、Wiiヌンチャクはニンテンドー64の中央ハンドル部分に似た形状へと落ち着きました。
■モーコンをめぐる裁判
2014年春にフィリップスが、任天堂は同社のモーコン関連特許2件を侵害していると訴えました。1件はWiiとWii Uが対象になったもので、もう1件はWii Uを対象にしています。
フィリップスの言い分は、Wii、Wiiリモート、ヌンチャク、バランスボードは全てフィリップスの特許を侵害しており、任天堂は意図的に侵害しているというもの。イギリス高等法院の裁判官は、「共通一般知識には物理モーションセンサーとカメラを合体させたものは含まれておらず、任天堂が主張するそれら2つのセンサーを1つのユニットに組み合わせた理由は説得力に掛ける」という判決を下します。
同時期にTriton Tech of Texas LLCが同社の持つ特許をモーションプラスが侵害しているとして訴訟を起こしています。が、こちらは発明が正確に記述されていないとして訴訟が無効に。