24歳新人作家が文学賞W受賞! 絶賛を受けた甘くて苦い青春小説 (1/2ページ)

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24歳新人作家が文学賞W受賞! 絶賛を受けた甘くて苦い青春小説
24歳新人作家が文学賞W受賞! 絶賛を受けた甘くて苦い青春小説

 新人作家が小学館文庫小説賞と松本清張賞のW受賞の快挙を成し遂げた。
 額賀澪氏は、『ヒトリコ』で第16回小学館文庫小説賞を受賞した2週間後に、第22回松本清張賞を『ウインドノーツ』で受賞。最終候補作に残っているという連絡は同じ日に届いたという。

 華々しいデビューに、大いに期待が集まる額賀氏。どんな作品を描く作家なのだろうか?
 ここでは小学館文庫小説賞を受賞した『ヒトリコ』(小学館/刊)を紹介しよう。

 小学5年生のとき、深作日都子は教師から金魚を殺したと濡れ衣を着せられてしまう。それは、転校してしまった海老原冬希が学校で飼っていた金魚だった。このことがきっかけとなり、日都子はいじめの対象となってしまう。
 昨日まで「友だち」と思っていた幼なじみの女子からも、手のひらを返したような態度をとられ、日都子は、何もかも信じられなくなり、いろいろなことが億劫となり、心を閉ざした。「ヒトリコ」として生きていくことを決心する。

 日都子は中学生になり、「関わりたくない人と、関わりたくないから」と、部活に入らないかわりに、近所に住むキュー婆ちゃんの家でピアノを習い始めることになる。ヒトリコの心の支えはピアノと偏屈なキュー婆ちゃんだけだった。
 中学を卒業し、地元の高校に入学すると、金魚の飼い主だった冬希と再会する。冬希は、モンスターペアレントの母親に振り回され、引っ越し先の東京でも母親のために周りから疎まれてしまう。冬希は、日都子が「ヒトリコ」になった原因が自分と知り、申し訳なく思う。そして、いらないと思ったものを自分で切り捨て、「ヒトリコ」として自分を貫いて生きている日都子に冬希は引きつけられていく。
 冬希は、自分を振り回していた母をさっさと切り捨てていれば、もっと違う人生があったかもしれない、じわじわと周りから友人がいなくなることに怯える必要もなかったのに……と心に癒えることのない傷を抱えていた。

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